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すこやか親子21

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こどもの難病シンポジウム

第33回こどもの難病シンポジウム報告
 第33回こどもの難病シンポジウム「どうする医療的ケアW」~小さな命を守り・育む地域医療を求めて〜が4月23日に行われた。ここではその内容をコンパクトにまとめて紹介する。

最初に山城会長から今回の趣旨の説明があった。
医療的ケアを取り上げたことは4回目になった。
いまだ解決していない問題が多いこと、建設的な意見交換をお願いしたい旨が話された。

基調報告は下川和洋氏(特定非営利活動法人地域ケアさぽーと研究所)で、「医療的ケアを必要とする子どもの生活を支える支援と課題」と題してお話され、重症児のライフステージにおける社会資源や支援の現状と課題について解説され、また次の「医療的ケアとともに地域で生きる」の演者とテーマの関連について紹介された。

 引き続き4人の本人・保護者の発言があった。
最初に横平貴志氏は「呼吸器とともに…お友達とともに…」というテーマで脊髄性筋委縮症の娘さんの保育園入園までの3年間の活動と今の様子について紹介された。

4歳の娘さんも奥様も登壇された。試行錯誤の末に今友達と豊かな表情で一緒に育ちあっているお話が印象的であった。次に二分脊椎のお子さんの父親の木原久氏からは「医療的ケアとともに地域で生きる」というテーマで、医療的ケアは生活の一部という考え方や医療的ケアの危険レベルについて、実情も含めて話された。

次に横断性脊椎炎で人工呼吸器を装着して電動車椅子生活をされている岡部彩氏から、在宅生活や大学受験・生活の経験についてお話があった。ご本人のやさしい語りかけは物静かでありながら聞くものに大きな力を与えるものであった。

最後に「医療的ケアが必要な子どもの成長と教育について」というテーマで佐藤なおみ氏が超未熟児でお生まれになった脳性まひのお子さんの成長と教育について親の会の活動も含めて話された。卒業後の進路がない状況について課題が再確認された。

 このあと8人のシンポジストによるシンポジウムが行われた。
河野由美氏は「新生児医療の現場から予想される医療的ケアの必要な子どもたちの動向」というテーマで医師として話され、NICU退院手帳等も紹介された。障害が残ったというのではなくこれから始まるという考え方をと強調された。

続いて「医療機器等装着児の支援体制づくり」というテーマで田坂雅子氏が保健師の立場から支援シートを作成しチームを編成して活動した先駆的な内容について紹介された。

次に松尾陽子氏が「訪問看護と訪問介護の制度を活用した支援に取り組んで」のテーマで訪問看護師の立場から話された。ナイチンゲールの言葉を引用してケアする人の人間性が大切であると話されたことが印象深かった。

続いて「東京都における重症心身障害児の訪問看護人材の育成」というテーマで、高橋由起子氏が在宅療育支援地域連携事業を中心に現状を解説され、医療的ケアのニーズが高い方が8割であることを示された。国分伸枝氏は「医療的ケアが必要な子どもたち保育園で受け止めて」というテーマで気管切開している児や二分脊椎の児の保育経験について話された。特別扱いするのではなく関わることで、子ども達もひとりの友達としての認識してきていると話された。

次に丹羽登氏は「学校教育における医療的ケアの取り組み」というテーマで制度を中心に解説され、制度に対するさらなる理解を求めるとともに、弾力的に動けば子どもたちにはいろんな支援ができると話された。

さらに藤田進氏は「卒業後の通所施設の医療的ケアの対応と課題」というテーマで都通研代表の立場から150の通所施設の調査結果を紹介し、人員体制の整備が不十分であるなどの課題を話された。医療的ケアを日常生活の支援と捉えるというご意見がここでも確認された。

最後に「小児医療におけるリスク管理について」というテーマで、小林弘幸氏が医療訴訟の専門的な立場から自己チェックの仕方や皆で検証するシステムの重要性について紹介された。

 登壇した方は座長も含めて20人弱になるという大変内容が豊富で多岐に渡る興味深いシンポジウムであった。恒例である会場の参加者の方々との質疑応答が楽しみであったが、時間なくなり、できなかった。残念に感じたのは私だけではないであろう。
医療的ケアは丁寧なコミュニケーションと信頼関係のなかで行われるケアであることを再認識した機会であった。

編集委員 濱中喜代

シンポジウム風景1